自分の好きな香りを嗅ぐと気持ちが落ち着きますよね。
毎日珈琲を飲みながら,その香りに癒やされています。
好きな香りは沢山あるのですが,墨(墨汁)の香りも好きで,
懐かしくも感じるのは,小さい頃授業でやった書道の記憶が蘇るからでしょうか。
はて,墨って何の香りなのでしょう?🤔
墨は,煤(すす),膠(にかわ)を主原料にして出来ていて,
香料は膠の匂いを消すため,また気持ちを落ち着かせるという副次的な作用が
あるものが加えられています。
現在の香料は合成のものがほとんどですが,
昔は天然香料の甘松末・白檀・龍脳・梅花・麝香などが使用されていました。
このなかの「龍脳」は,竜脳樹という樹の隙間に析出した結晶で,
清涼感のある香りがするそう。
墨を磨った時の香りは,この龍脳によるものだとか。
現在は分子構造がよく似ている樟脳から精製したものを龍脳として
用いているようです。
余談ですが,樟脳といえば防虫剤が頭に浮かびますが,
カンフルとも呼ばれ,外用の医薬品の成分としてお馴染みですね。
(は)