「冷えと漢方薬」というテーマゆえか,
セミナーには40人の定員に対し170人の応募があったとか。
会場となったサテライトキャンパスには中高年の男女に交じって
ちらほらと20~30代とおぼしき男女の姿もあり,
「冷え」を自覚する人,漢方に興味のある人の幅広さを感じました。
セミナーでは薬剤師と医師の方からの,そもそも冷え症とは何か?,
放置しておくことの怖さや4つの冷え症のタイプに応じた
漢方治療についてのお話に加え、
休憩時間には薬膳茶(スパイスチャイ)の試飲も。
今更ながら
「スパイスチャイは薬膳茶のカテゴリーに入るのか!」と
新鮮な思いでいただきました。
さらに驚いたのは,セミナー終了後に
漢方の試飲ができたことです。
西洋薬ではありえませんね。
セミナーの始まる前にセットした自動煎じ器でできあがった,
冷え症の治療に用いられるという「大建中湯」と「八味地黄」をいただきました。
どちらも顆粒タイプを飲んだことはあったものの,
気のせいか顆粒タイプよりも味が“濃い”ような(八味地黄には顔をゆがめる人も)。
試飲後は墨田漢方研究所の中も自由に見学させていただきました。
同大学工学部の環境デザイン研究室がデザインに加わったという診療所は,
墨田区の路地をイメージしたという狭いながらも落ち着いた空間で,
診療台などの診察家具もオリジナルのものなのだとか。
遮音カーテンや
音響調整家具を用いたサウンドマスキングシステムが導入され,
限られた空間ながらプライバシーは保たれるようになっているとのこと。
漢方という長い歴史のあるものと最新の技術が見事に調和していると感じました。
墨田漢方研究所では今後も同様のセミナーや“薬膳カフェ”を開催し、
地域に開かれたコミュニティづくりを目指すのだそうです。
陰ながら応援したいと思います。
(梅)