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「主な」。難しいですよねえ。選ばれなかったら「主」じゃないのかって話ですから。
この連載にも「覚えておきたい医薬品」シリーズがありますが、これも言い換えれば
「主な」。ま、そこには苦渋の選択があるわけです。
医薬品業界では近年,ジェネリック医薬品を中心とした供給不足が発生。
在庫不足のほか,供給体制の安定など,完全には解消されていない状況です。
ジェネリック医薬品を販売する企業には,専業でジェネリック医薬品を扱う企業
のほか,先発品なども併売する企業も存在します。
もろもろの状況を含めて,日本の医薬品市場で主に専業でジェネリック医薬品を
扱う企業について紹介させていただきます。
ジェネリック医薬品で薬価基準収載品目数が最も多いのは,762品目の東和薬品。
「くすりのあしたを考える…」黒柳徹子さんのTVCMでおなじみ。
企業理念は「私達は人々の健康に貢献します。私達はこころの笑顔を大切にします」。
次いで多いのが748品目の沢井製薬。企業理念である
「なによりも患者さんのために」
というフレーズとともに,高橋英樹さんのTVCMが思い浮かびますね。
本社はともに大阪で,従業員数は東和3,578人(2023年4月1日時点),
沢井2,592人(2023年3月31日時点)。
その他の主な専業ジェネリックメーカーは日医工,日本ジェネリック,
共和薬品などが名を連ねます。
医薬品の製造原価が高騰する中,価格をどう下支えするかや,
「安定供給が確保できる企業」
の考え方などを薬価制度の観点から現状を踏まえ,厚生労働省医政局は
「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」
の初会合を開き後発品を安定供給できる産業構造に変えるための具体策の検討を開始。
ジェネリックメーカーの今後についての議論が始まっています。
「そもそもジェネリック医薬品とは…」
新薬の特許(おおよそ20~25年程度)が切れた後に製造販売される薬。
新薬と同じ有効成分を使い,効き目,品質,安全性が同等と認められた薬。
新薬と違ってよいのは,薬の形状,色,味,添加剤(一部制限あり)などです。