本日5月23日,新薬が告示されました(明日収載予定)。
今年は薬価改定時の4月収載が3月に施行されたこともあり,
本年度としては最初の薬価告示となりました。
新薬は11ブランド17品目(既存ブランドの新投与経路・効能・
剤形追加を含む)ありますが…今回は名称の由来が明らかな
ものが少ないですね。
IFが出ているものを見る限り,
■ヴィアレブ配合持続皮下注
「VYA-(via:~を通じて),-LEV(Levodopa:レボドパ)」と
「VYA-(vibrant:活気に満ちた),-LEV(Levodopa:レボドパ)」
の2つに由来する
■ネキソブリッド外用ゲル5g
次世代の(Next)壊死組織除去(Debridement)。
などで、「名前の由来:特になし」に寂しい思いをしています。
「名前のない草花なんてないきに」と思わず朝ドラを見てない人には
分からないセリフを書きつつ,命名ウォッチャーとしては各メーカー
様にこの欄の充実を期待しています(超自分勝手ですが…)。
それにしても上記の一つ、ネキソブリッド外用ゲルは名称以上に内容が
ユニークですね。
同剤はパイナップル茎搾汁精製物を有効成分としており,タンパク質
分解作用により,熱傷により生じた壊死組織を分解及び除去するとのこと
(IFより)。
このパイナップル由来の,熱傷患者の壊死組織除去目的の研究は,海外
では1970年代から進められてきたそうです(同)。
一方で自然由来ではありますが,タンパク質製剤としてショック,アナ
フィラキシー等に注意が必要で,またパイナップルだけでなく,パパイヤ,
パパイン,ブロメラインに対する過敏症の既往歴を確認し,投与の可否を
慎重に判断する必要がありそうです。
パイナップル,侮れないですね…
(わ)