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いままでと違う津波

2022年1月25日

1月15日,トンガの海底火山が爆発し,日本でも津波警報および注意報が
出されました。

気象庁「令和4年1月15日13時頃のトンガ諸島付近のフンガ・トンガ-フンガ・
ハアパイ火山の大規模噴火に伴う潮位変化について」(第1報)


この警報・注意報,当初は(そして現在も)不明な部分が多く,初めは火山爆発
の影響はないとされたなか,潮位変化があって再検討,発令された経緯があります。

日本の速報の中で,津波関係は地震発生後にかなり早く,確定的に発令される
ことに個人的にいつも驚かされるのですが,地震による発生とは異なるメカニズム
で,予想は難航したようです。
(上記の問い合わせ先が「地震火山部 地震津波監視課」であることからも?
 通常とは異なることがわかります)

現在は,火山爆発の衝撃が大気に影響し,気圧の変化が波に複雑に影響した結果と
考えられるとのことで,このため日本への到達時間の予想も難しかった模様です。

今回,海底火山と聞いていたので,てっきり海中の爆発かと思っていたのですが,
海底火山とは火口が海上にあってもそう呼ぶそうで,地殻の変位も加わっていた
とは考えられますが,地上の波動エネルギーのすごさがうかがえます。

ただ,メカニズムの解明も大事ですが,一方で被害状況の情報収集がなかなか
進んでいないようです。あれだけの爆発ですから楽観はできません。
地理的に急行が難しい地域,加えてコロナもありますが,できるだけ早く国際的な
協力体制が築かれることを祈ります。

(わ)
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