ひと月ほど前のこと。
朝,
目が覚めたら左手の親指が曲がらなくなっていました。
その1週間ほど前から違和感はあったのですが,まさか固まってしまうとは。
診てもらった整形外科の先生によれば,
更年期の女性に多くみられる症状とのこと。
対症療法しかなく,「悪化しても手術がありますから~」と簡単に言われました。
思えば40代の終わりごろから,
この「更年期の女性に多くみられる症状」という言葉を何度聞かされたことか。
夜中に何度も目が覚めるのも,真冬に暑いと感じるのも,朝の手のこわばりも,
すべて「更年期だから」。
人によっては
気持ちが沈む,集中力が続かない,
めまい・動悸がする,さらには寝込んでしまう…ということもあるようです。
「10年くらいで治まりますよ」とかかりつけの先生は言うのですが,
10年ってなかなかの長さではありませんか。
何の治療法もなかった頃は,仕事を辞めてしまう人もいたというのも納得,
40~50代女性の自殺率の高さも気になります。
(
令和2年中における自殺の状況:
厚生労働省自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課)
今は昔と違って,
ホルモン補充療法という治療法がありますが,
何かしらの基礎疾患のある人は治療を受けられなかったり,
副作用が強く出たりする人もいて,
すべての人が治療を受けてスッキリ,とはいかないようです。
結局は,
年を取るってこういうことなんだなあと,
うまくつきあってやり過ごすしかないということかもしれません。
幸い,私の周りの60~70代の友人・知人は,
どうにかこうにか「魔の10年」をくぐり抜け,
今も仕事や趣味に忙しい毎日を送っています。
今思えばその先輩方は,一番大変だっただろうと思われる頃に
「更年期あるある」を面白おかしく話してくれていました。
見た目の変化を含め,なかなか受け入れがたいことの続く年代ですが
何ごとも笑いに変え,オープンに話して発散することも
「魔の10年」をやり過ごすポイントなのかもしれません。
(梅)