すでに多く報道されているように,米時間6/7にFDAが新規のアルツハイマー
治療薬を承認しました。
米バイオジェンとエーザイが共同開発する
ADUHELM(一般名:
アデュカヌマブ)
で,脳内のアミロイドβプラークを減少させることにより,アルツハイマー病
(AD)の病理に作用する初めてかつ唯一の治療薬として承認申請が出されて
いました。
エーザイのプレスリリース
同剤は,有効性の証明に関し否定的な見解があり一時開発が中断されたり,実際
昨年10月の段階でもFDAの諮問委員会からもエビデンス不足の評価があったりと
曲折がありましたが,アミロイドβプラークを減少させる,という事象は確かさ
があり,ADの一要因とされるプラークの蓄積が,今後どのように治療効果として
表れるかを承認後試験で実証していくことを条件に「迅速承認」(Accelerated
Approval)の形で承認されました。
臨床的有用性が完全に解明されない中でも,重篤で,他に使用できる薬剤が
ない疾患などで用いられるケースで,実証条件がある通り,今後も慎重な
見極めが必要と考えられます。
とはいえ,これまでなかったアプローチでのAD治療薬で,患者の利益向上に
期待したいですね。承認を受け,両社ではAD患者における,医療サービスを
十分に受けていないコミュニティでの格差解消を企図し,同剤へのアクセス
支援を開始するとのことです。
エーザイのプレスリリース2
また,同剤は米のほか既に日欧でも承認申請が行われており,各国の承認へ
の影響がどうなるかも注目したいところです。
(わ)