新型コロナウイルス感染症対策の一環で,
全国各地の動物園でも営業自粛が続いていましたが,
多くのところで休園中の動物の様子を動画配信していましたね。
ちょくちょく覗いてはほっこりしていたのですが,
この機会に,これまで知らなかった動物たち(動物園もですが)を
知ることができました。
一番インパクトがあったのは, ハダカデバネズミ
(ビジュアル的に苦手な方がいるかもしれないですが,ごめんなさい)
(埼玉県こども動物自然公園HPより)
「ハダカ(裸=体毛が無い)」で「デバ(出歯)」な「ネズミ」。
その名の通り見た目は,
感覚毛(刺激を感知するセンサーのような役割)が少しある程度で体毛がほぼ無く,
飛び出している”でっ歯”が特徴。主な生息地は東アフリカです。
体毛がないことについては,
温度・湿度が一定で体温調節の必要がない地中で暮らしているため,
体毛が退化してハダカの状態になったのではないかと考えられているようです。
このハダカデバネズミ,
実は 老化しない唯一の哺乳類 とも言われています。
一般的なネズミの寿命が数年であるのに対して,ハダカデバネズミは約30年。
老化の明かな兆候が見られないうえ,加齢とともに発症しやすくなるガンにもなりにくいことがわかっています。
さらに痛みに対する耐性を持ち,無酸素状態で20分近く生き延びることができます。
こういった特異的な性質から,近年は老化予防やガン予防などの観点で注目度が高まりつつあり,
日本でもハダカデバネズミの細胞からiPS細胞を作り出し,研究が行われているそうです。
不思議な見た目からは,全く想像ができませんね。
ハダカデバネズミが見られる国内の主な動物園は,
札幌市の円山動物園,埼玉県こども動物自然公園,上野動物園,長崎バイオパーク,
日本最大の爬虫類・両生類の動物園iZoo【イズー】。
営業時間等は確認して,どうぞお出かけください。
(は)