その前にもう1カ所気になるスポットがあり,まずはそちらから訪問。
山形駅からほど近い霞城公園内にある
旧済生館病院本館です。
官営の病院として明治11年9月に竣工。
銀座の煉瓦街建設の指揮を執った,山形県の初代県令の三島通庸
(
大河ドラマ「いだてん」に登場する三島弥彦の父です)が進める
洋風建築物建設の一環として建てられ,同13年9月にはオーストリアの
医師
アルブレヒト・フォン・ローレツを医学寮の教頭として迎え,
東北随一の西洋医学の診療と教育を実施しました。
明治に入っても江戸時代からの日本家屋が立ち並ぶ山形にあって,
かなり目立つ建物だったようです。その
擬洋風建築には明治の
宮大工が洋風建築を見様見真似で建てた苦労がヒシヒシと伝わる
非常にアジのある佇まい,そして
病院とは思えないモダンさ。
旧済生館病院本館(山形県HPより)
同館は,昭和41年に国の
重要文化財に指定され,現在は山形市
郷土館として前述の三島通庸やローレツに関する資料のほか,
当時の診療科の部屋ごとに医学書,当時の医術道具などが展示
されています。なお,
入場は無料です。
3階部分は訪問時は閉鎖中でしたが,6月から開放されるそう
ですので写真のような新緑の時期は,さぞ眺めもいいでしょう。
冒頭で紹介した
山形美術館もちゃんと行きましたよ。充実の
作品がそろっていましたが,常設展はコレクションの全てが
展示されているわけではないようなので時間を見つけて
再訪問したいと思います。
(お)