最近,本当に時間が過ぎるのが早く感じられ,気づけばもう11月も下旬。
もうすぐ今年も終わりを迎えようとしていることに驚きを感じています。
さて,毎年11月は新薬や報告品目が薬価収載される月です。
今年も昨日新薬が告示され,本日の収載となっています。
最近では恒例になりつつある「この品名の由来,何?」,
今回もお届けしていこうかと思います。
(各調べられた範囲/主にインタビューフォームから)
■モビコール配合内用剤
特になし
薬効は異なりますが,似たような製品名の「モビプレップ(MOVIPREP)」の由来は
move(動く)PREP(前処置)とのことなので,
move(動く)と本製品に配合されている成分「ポリエチレングリコール」が関連していそうです。
■ベオーバ錠50mg
Beta 3 agonist for the patient with Overactive bladder
過活動膀胱の患者のための選択的β3アドレナリン受容体作動薬という内容の英語が由来です。
■トラディアンス配合錠 AP,トラディアンス配合錠BP
トラディアンス(Tradiance)は,配合成分である
リナグリプチンの製品名トラゼンタ(Trazenta)と
エンパグリフロジンの製品名ジャディアンス(Jardiance)から命名した
■メトアナ配合錠LD,メトアナ配合錠HD
配合成分であるメトホルミン(Metformin)とアナグリプチン(Anagliptin)から命名した
今回収載された糖尿病薬の配合剤は製品名・成分名の一部を使ったわかりやすいものでした。
■ゾスパタ錠40mg
「Extra Time Outside the Hospital」に由来する。
「ゾスパタ」の英名は「XOSPATA」。
由来となっている英語の中の文字を並び替えた造語ということでしょうか。
■ローブレナ錠25mg
一般名:Lorlatinib(LOR)と
「脳関門を通過する」:penetrates the brain barrier(BREN)
の合成語として命名
■ロラピタ静注2mg
Lorazepam による Epilepsy(てんかん)Treatment(治療)を由来とした。
英名の表記は「LORA-PITA」で「-」が使われていてユニークです。
■ビーリンサイト点滴静注用35μg
海外における販売名(BLINCYTO)に準じた
■フィラジル皮下注30mgシリンジ
海外に準じた
海外での命名ということは,やはり作用機序等の英語が由来となっているのでしょうか。
■エイベリス点眼液0.002%
Eye + Bella(ベッラ:イタリア語で“美しい“の意味)
由来が調べられたものについては納得がいくものが多かったですが,
「ゾスパタ錠40mg」は由来から想像するしかなく,その真意が気になるところです。
(と)