今年は薬価改定が行われた年ですので,2月の新薬収載がなく,
本日新薬の告示がありました。
15成分22品目が明日薬価基準に収載されることになります。
その中でひときわ目を引く品目が。
成分名:イノツズマブ オゾガマイシン(遺伝子組換え)
商品名:ベスポンサ点滴静注用1mg(ファイザー)
適応症:再発又は難治性のCD22陽性の急性リンパ性白血病
そしてその薬価は
1,307,092
用法・用量は
「1日目は0.8mg/m2(体表面積),8及び15日目は0.5 mg/m2(体表面積)を
1日1回,1時間以上かけて点滴静脈内投与した後、休薬する。
1サイクル目は21~28日間,2サイクル目以降は28日間を1サイクルとし,
投与を繰り返す。」
とされており,その投与量は体表面積換算となっているため,
一概に治療に必要な価格を算出はできませんが,
薬価が薬価なだけにかなりの高額になることが予想されます。
本品目の薬価算定には「原価計算方式」が用いられ,
製品の総原価や営業利益・流通経費から薬価が算出されています。
また算定に際して,有用性加算(II)と市場性加算(I)にも該当しており,
薬価が加算されています。
昨年には,薬価改定とは関係なく「オプジーボ」の薬価が引き下げられ,
最近では費用対効果に関する取り組みも始まったところですので,
今後高額な医薬品がどのように評価されていくのかが注目されます。
【おまけ】現在薬価収載されている医薬品の薬価トップ5
1位 9,320,424 スピンラザ髄注12mg
2位 3,648,446 ノボサーティーン静注用2500
3位 2,604,870 ゼヴァリン イットリウム(90Y)静注用セット
4位 1,838,270 ゼヴァリン インジウム(111In)静注用セット
5位 1,480,264 イラリス皮下注用150mg
ちなみに今回紹介した「ベスポンサ点滴静注用1mg」は6位になります。
(と)