今月から新年度ですが,既に次の診療報酬に向けた動きが出てきています。
SankeiBiz(サンケイビズ)―診療報酬「全国一律」から「地域別」に
現在,全体で設定されている体系を,自治体別・地域別で設定できる制度の導入を
検討するもので,窓口負担の割合を個別にする案なども俎上に乗っています。
全体から地域・個別―この流れは,既に今改定から見られるところで
病院や診療所の役割分担,かかりつけ医・薬剤師の機能の明確化が進み,
在宅医療に関して,介護分野との連携も視野に入れられています。
そんな中,今回の改定から「
オンライン診療」に関する点数が新設されました。
まとめられたスライドでもかなり,細かい条件設定ですね。
「対面医療」のベースの上,あくまで特定の患者に対し,通院困難等の状況を
想定したものと考えられます。
(なお,オンライン診療については指針も出ていますので(医政発0330第46号),
こちらもご参照ください)
現状では例えば,医師不在の地域から簡単にオンラインで,とはいきませんが,
今後に向けての第一歩となるか,注目されます。
冒頭の財務省会合は費用的な検討が主眼で,もちろん制度を維持していくうえで
重要な視点ですが,医療を取り巻く諸問題は,人口偏在(医師・患者)や個人と
地域の関わりの変化への対応等,まだまだ山積みです。
一方で,情報機器の機能向上・浸透も一つの社会状況の変化,ととらえれば,
それらを組み合わせて解決を図っていくアプローチは,一つの方法として期待
できるところ。
その動向を見守りたいと思います。
(わ)