明日3月21日は「春分の日」,そして「世界ダウン症の日」でもあります。
ダウン症の人は「21」番目の染色体が「3」本あることから,
国連が2012年より,3月21日を「世界ダウン症の日」と制定したそうです。
昨日(3月19日)の朝日新聞朝刊の“フォーラム”にも取り上げられていましたが,
最近はマスメディアをはじめ,さまざまなところで出生前診断の話題が取り沙汰されているからでしょうか,
「ダウン症」というワードを見聞きする機会が増えた気がします
(昨年放送されたテレビドラマ「コウノドリ」でもダウン症にまつわるお話がありました)。
ダウン症は性別や人種などに関係なく約800~1000人に1人の割合で生まれます。
平成29年の日本全体の出生数は約94万人ですので・・・決して少なくはないですね。
また,すでにご存じの方も多いと思いますが,高齢出産によりその割合は高くなるので,
晩婚化が進む日本では特に関心が高いように感じます。
ダウン症の人は,先天的に心疾患や消化器系の奇形を合併することが多く,
(個人差はありますが)知的障害も見受けられます。
これらのネガティブな要素が先走り,出産後の負担や,将来的な不安を拭いきれずに
出生前診断を希望する方が多いのだと思います
(最近では13番,18番,21番の染色体以外にも,異常を診断する施設もあるそうです)。
ヒトに限らず生物である以上,ある一定の割合で障害を持って生まれてくるのは
致し方ない自然の摂理です。
自然界では多くの場合,淘汰されてしまいますが,
医療は日進月歩に発展してきたことで,
これまでは助けられなかった生まれたばかりの生命を助けることが可能となってきています。
また,障害者に関する法律がさらに整備され,
障害者が生活しやすい環境になりつつあります。
あとは,「世界ダウン症の日」のような機会に,
障害者にあまり馴染みのない,より多くの方が
少しでも障害に関する知識を得て,理解を深めることができれば,
障害を持っている方や,その家族にとって,
より住みやすい社会になっていくものと思います。
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