医情研通信 Column & Blog

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いつのまにか

2016年11月8日

めっきり寒くなりましたね。
さすがに11月なので当然とも思いますが,
個人的に暑くもなく,寒くもなく,という秋らしい気候の期間が
短かったように感じます。

さて,寒くなったといえば?カイロ。
我が家でも使い捨てカイロを使用する機会が出てきました。

息子の「なんであったかくなるの?」という質問にきちんと答え
るべく,仕組みをおさらいしてみました。

使い捨てカイロは,鉄の酸化反応を利用したもので,材料として

1.鉄粉
2.水,塩類
3.バーミキュライト,活性炭
4.カイロ本体,外装

からなります(桐灰カイロHPより)。

酸化反応は空気中の酸素と鉄が反応し,水酸化第二鉄となる化学反応
で,このため1.の鉄粉が主な材料です。
この反応を助ける(早める)ため2.の水・塩類が含まれています。
一方で,通常状態のカイロは別に湿っておらず「カイロに水?」と
思われるかもしれません。

これは,3.のバーミキュライトという雲母系の人工鉱石
(観葉植物の保水土などで多く利用)の役割が大きく,表面の穴に
かなりの水分を取り込んでいるため,カイロの中はさらさらしており,
水気を感じさせない構造となっています。
活性炭は,表面の微孔に空気を取り込み,酸素の供給を促します。

使い捨てカイロは空気に触れると発熱し,最後は使用できなくなるので,
4.のカイロ本体・外装では空気を通す,あるいは逆に通さない不織布
や特殊フィルムを使用し,温度や時間を一定程度にコントロールしてい
ます。

小さい中に,色々な仕組み・知恵が含まれていますね。

あ,私は早く温かくなるよう,ついつい“もんで”しまいますが,
現在は使用前に軽く振るくらいで,もむ必要はないようです。
もむと鉄粉が偏ったり,場合によっては袋から出てしまう場合が
あり,また,熱くなりすぎるなどの弊害があるようです。
低温やけどにも気をつけましょう

これから寒さが本格化する中,
うまく使って役立てたいですね。

(わ)
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