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蜂窩織炎(ほうかしきえん)

2016年9月20日

今年の冬に体験してしまったのです。
傷口などから細菌が入り込み,皮膚の深いところから皮下脂肪組織にかけて
炎症を起こす化膿性の細胞感染症のこと。

たかがバイ菌の侵入と侮るなかれ,抗生物質で治まらない場合は点滴治療が
まっているというなかなか怖い症状なのです。

冬の乾燥でくるぶしががさがさになり,それを剥いたのがことの始まり。
ちょっと血が出たものをほったらかしていたところ,くるぶしに違和感・・・
気が付けばくるぶし周りはパンパンに赤く腫れ上がり,なにより痛い。

すぐに受診し抗生物質を服用,ところが5日経っても治まらない。
「3~4日して治まらなかったら点滴治療かもね」と脅されていたので,
別の皮膚科を受診,違う抗生物質と『リバノール湿布』なる処置。

リバノール湿布とはアクリノールをガーゼに浸し患部全体を覆い,
油紙(とても懐かしい)でカバーするというもの。

あまりに古めかしい処置が気になってネットで調べたところ,
やはり懐かしい処置らしく「エビデンスがない」ということで
蜂窩織炎の治療に対しては否定的な意見が多いようでした。

湿布自体はス~ッとしてとても気持ちよく,
その後5日程度で症状は治まり点滴治療をせずに済みました。
私的には,これが効いたのでは!?と思っています。

ちなみにこの病名,文字からも想像できるように”蜂”が絡みます。
”蜂窩”とは蜂の巣を意味していて,顕微鏡標本上に見える浮遊している好中球を
ハチの幼虫に,融解し切らずに残っている間質を巣の仕切りに見立て,
このように名づけられたそうです。

(り)
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