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“覚えておきたい医薬品”シリーズ。第8回は「整腸剤と便秘薬」です。
最初は整腸剤。読んで字のごとく、腸の動きを整える医薬品ですが、どう“整える”
かというと、ラクトミンやビフィズス菌といった乳酸菌の働きで、腸内環境を正常に
します。その代表が「ビオフェルミン」。OTCにもあるので、CMで耳にしている
方も多いことでしょう。
耐性乳酸菌の「ビオフェルミンR散」「ビオフェルミンR錠」。ビフィズス菌製剤の
「ビオフェルミン錠」。ラクトミンと糖化菌配合の「ビオフェルミン配合散」。
すべて商品名がそのまま社名、ビオフェルミン社の製品です。
続いては便秘薬。便秘薬の作用のひとつのパターンが、便を送り出す大腸のぜん動
運動を活発にする働き。いわゆる大腸刺激性の下剤ですが、この働きを持つ薬用植物に
「センナ」があります。日本の代表的な便秘薬「アローゼン」はこのセンナ葉、セン
ナ実を成分とする医薬品。サンファーマの製品です。
同じく大腸刺激性の作用を持つ便秘薬「プルゼニド」は、センナから、さらに有効成分
センノシドを抜き出して製剤にした医薬品。こちらもサンファーマの製品です。1日1回
就寝前の服用。
また便秘薬の違った作用を持つ医薬品が「マグミット」。こちらは腸内に水分を
集めることで、便を柔らかくし、排便を促すというもの。成分は酸化マグネシウムです。
というわけで、実は便秘薬は医療用医薬品の中でもスタンダードな製品が多く、
逆に言えば、現在薬価収載されている医薬品で十分・・・という状態が続いていました。
そんな中、30年ぶりに新成分の下剤が登場。それが「アミティーザ」です。
こちらは、小腸で腸液の分泌を増やし、便の水分量を増加、それにより便が柔らかく
なるという作用。メーカーはヴィアトリスです。
小ネタとして覚えておいていい医薬品かもしれません。いや、どーせなら、覚えちゃお!