<どーせなら、覚えちゃお!UP DATE>
2016年4月よりシリーズで連載していた「どーせなら、覚えちゃお!」の内容を、当時の情報か
ら最新のものに更新して、新たに「どーせなら、覚えちゃお!UP DATE」としてお届けします。
製薬・医療業界の最前線の人ばかりではなく、この業界に入ってばかりの新人さんはもちろんの
こと、製薬企業をめざす学生さん、医薬品産業の周辺で仕事をしているレセコンソフト会社や人
材派遣会社、業界専門出版社の人々、あるいはすでに製薬業界に勤めていながら総務あたりにい
て業界の数字や基礎知識、略語やランキングにイマイチ自信が持てない人など、幅広い対象に向
けた内容となりますので、皆様ぜひ御覧ください。
A:
さあ、医療用医薬品業界周辺に働く皆さん、あるいは働こうという皆さんにとって、ある意味、
本丸の「覚えちゃお・数字」です。
医療用の医薬品、いったい何品目あるのでしょう? ・・・という疑問に答える前に。
「何品目」と問われる際、一般的に引用されるのは「薬価基準収載医薬品数」です。薬価基準と
はいったいなんぞや?という疑問は後日別途、解説する予定なので、別の切り口で説明します。
例えば、クラビット。クラビットには内用薬も注射も、外用薬もあります。これはそれぞれ別々
のものとしてカウントします。クラビットの内用薬には細粒と錠剤があります。これも剤形が違い
ますので別カウント。さらに錠剤には250mg錠と500mg錠があります。これも別カウント。なぜ?
それは250mg錠と500mg錠とでは、別々の値段(薬価)が設定されているから。
あるいはスルピリド錠の100mg。これは「屋号」と呼ばれる社名や略称が商品名に付随するの
ですが、当然これも個別にカウント。製造元が違いますからね。つまり同じスルピリド錠100mg
錠でもスルピリド錠100mg「アメル」とスルピリド錠100mg「トーワ」とスルピリド錠100mg
「サワイ」は(価格が一緒でも)別製品。なので個別カウント。
というような基準で、医療用医薬品の数をカウントしましょう。この記事をアップした2023年
6月1日時点でのその数は、ズバリ20340件です!(※統一名収載の告示レコードおよび統一名収
載の個々の製品も含む。⇒ここ、なんのこっちゃという方は無視してください。本日疑問に対する
回答の本質ではないので大丈夫です。万が一クレームが来た際の言い訳用です)
我々が(会社として)医療用医薬品のデータメンテナンスに従事して約40年。2万件を超えたのが
2016年4月、それ以降は増減を繰り返しています。
ちなみにその20340件の内訳は内用薬が13153件。注射薬が4414件。外用薬が2746件。歯科
用薬が27件。
と、いうわけで、日本の医療用医薬品の数はスバリ「約2万品目!」です。
・・・どーせなら覚えちゃお!