(NHK NEWSWEB「
イグ・ノーベル賞 18年連続日本人が受賞 ブタはお尻からも呼吸」
より画像をお借りしました)
こちらの研究では,
“肺による呼吸が難しい状態になったブタなどの動物の腸に、
高い濃度の酸素を含んだ特殊な液体をお尻から送り込む”
実験の結果,腸を経由した呼吸法(腸換気法)が哺乳類で実証されました。
お尻からの呼吸で,肺の機能を完全に肩代わりするのは難しいようなのですが,
呼吸不全に対する新しい治療法につながる研究となりました。
肺機能が低下した患者に腸経由で酸素を補い,症状を緩和することを目指して,
すでに臨床試験が開始されています。
遅くとも4年後の2028年には医療機器としての実用化を目指したいとのことです。
武部教授は,受賞スピーチの後NHKの取材に対し,
「皆さん『お尻』と聞くとちょっとおもしろい話題のように感じると思いますが、
いつもとは違って医療の新たな可能性を感じてもらえればうれしい」
と語っていますが,まさに興味を引くだけでなく画期的な発見ですね!
最近では,ユニークな視点で評価された研究が実用化されるケースも多く,
その有用性に対する注目も高まっているように思います。
来年はどんな研究が受賞するのか,今から楽しみです!
(す)