先頃,テニスのアレクサンダー・ズベレフ選手が糖尿病患者を支援する財団
「アレクサンダー・ズベレフ財団(Alexander Zverev Foundation)」を設立しました。
同時に,ズベレフ選手自身も1型糖尿病患者であることを明らかにしました。
同財団では1型糖尿病の子供たちを支え,
人々が健康的生活を送ることで2型糖尿病になることを予防できるよう支援し,
発展途上国の子供たちや助けを必要としている人々にインスリンと生命を救う薬を
提供していくとしています。
アレクサンダー・ズベレフ選手はドイツ国籍の25歳。
世界ランキング2位(2022/8/15現在)で,テニス界のトップ選手の一人です。
テニスの4大大会では,全仏・全豪でベスト4,全米では準優勝。
さらに東京五輪では金メダルに輝いています。
3歳の時に糖尿病と診断され,医師にはハイレベルなプロ選手になるのは難しいと
繰り返し言われていたそうです。
「この基金を発足したことで,僕は世界中の糖尿病の子供たちとその両親に
『この病に課される限界などないのだ』というメッセージを送りたいんだ」
とコメントしています。
また,かつては糖尿病であることを恥ずかしいと思って学校で気まずい思いをし,
頻繁にからかわれていたことなども告白しており,
恥ずかしいという気持ちを消すには長い時間がかかったそうです。
テニスの試合中にも,トイレなどに隠れてインスリンを打っていたとのこと。
1型糖尿病の患者数は,日本だけでも10~14万人と推計されています。
小児の発症が多く,糖尿病を患う子どもたちの励みになるといいですね。
なお,ズベレフ選手は現在,試合中に負った足首のケガからの回復に努めています。
(は)