10年ほど続けていた白髪染めをやめてみることにしました。
何かきっかけがあったわけではないのですが,
昨年あたりから,確実に年を取った自分の顔と,人工的に黒くした髪が,
どうも不釣り合いだと感じるようになっていました。
ここ数年はめっきり白髪の量が増えて,
美容院できれいに染めてもらっても
2週間も経てば顔周りや頭頂部に白いものが目立つようになり。
ドラッグストアで出回っている“1日だけの白髪隠し”などを
出かける前にせっせと塗っていましたが,
それもだんだん大変になってきていました。
天然素材の染料にすら軽い炎症を起こす身としては
頭皮への影響も心配です。
同い年のフリーアナウンサー,近藤サトさんは,
非常時の持ち出し袋に白髪染めを入れようとしていた自分を
「からっぽだ」
と感じ,白髪染めをやめたとのこと。
斯様に50代で白髪染めをしていない人というのは,
何かはっきりとした理由,
ポリシーのようなものを持っている人や,
化粧もしない“究極のナチュラリスト”,あるいは
“見た目に関するすべてをあきらめた人”と思われがちのようです。
見た目だけでそんなふうに思われるのは
なんだか損をするような気がしなくもないですし,
露骨にじろじろと見る人もいなくはないのですが,
白髪染めをやめた解放感は何物にも代えがたい。
こんなに楽なものかと自分でも驚いています。
ちなみに知人の70代半ばの女性は,
「私もやめたいけどこの年になってやめると
“ご病気でもされたの?”とかって言われちゃうのよねえ・・・」
とのこと。
棺桶に入るまで染め続ける気合のある人は別として,
そこそこ元気なうちにやめておくのがいいのかもしれません。
身内を亡くしたこともあり,
いろんなものを少しずつ手放さなければいけないなあ,
と思い始めた今日この頃。
私にとって「断捨離」はとてもハードルが高いのですが,
白髪を染めることをやめたように,
少しずつ手放していけたらと思います。
(梅)