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「原発性腋窩多汗症」

2020年11月24日

先週は年末調整に関する書類の提出を終え,
また今日から年末ジャンボ宝くじが発売されるそうで,
年末の足音が徐々に迫ってきました。
来週はいよいよ師走です。

さて突然ですが,「原発性腋窩多汗症」という疾患を知っていますか?

原発性腋窩多汗症”!?

読んで字のごとく,明らかな病因がなく,わきの下に多量の汗をかく疾患で,
原発性局所多汗症の1つです。
その「原発性腋窩多汗症」に対する日本初の外用薬(エクロック®ゲル5%)が,
科研製薬㈱から11月26日(木)に発売されるそうです。

この疾患の国内での有病率は5.7%と報告され(https://www.nanbyou.or.jp/entry/2430),
特に働き盛りの世代(18~54歳,平均年齢37歳)に患者さんが多いそうです。

“自分も暑がりだし,わきの下にはよく汗をかく”という方もいらっしゃると思いますが,
この疾患は,暑さや緊張(精神的な負荷)によらず多量の汗をかいてしまいます。
そのため,多量の汗をかく恥ずかしさによって,精神的な苦痛や対人関係に支障をきたし,
生活の質(QOL)が大きく低下してしまうことがあります。
直接,生命を脅かす疾患ではないのですが,患者さんのなかには,
うつ病などの精神疾患を合併してしまう方もいるそうです。

現在「原発性腋窩多汗症」で悩んでいる患者さんにとっては,新たな治療薬により
症状が落ち着き,QOLが向上して,前向きな日常生活が送れるといいですね。

新しい薬ができるまでには,多くの時間と膨大な費用が費やされるとよく耳にしますが,
これからも,さまざまな疾患に対する治療薬が開発され,
身体的・精神的に苦しんでいる方への
新たな治療法が登場することを期待しています。

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