先月の話になりますが,
2019年の
イグノーベル賞の発表がありました。
イグノーベル賞は,
「人々を笑わせ,そして考えさせてくれる研究」に対して贈られる賞で,
以前,当ブログでも取り上げました。
(→
大腸内視鏡でトガった研究 2018年9月20日)
コンセプトが好きで,個人的にとても楽しみに,注目している賞です。
前回のブログで書いていますが,
日本はイギリスと並び,受賞常連国(奇人・変人を誇りにする風潮が似ているのだとか)で,
今年の結果も気になるところでしたが・・・
やりました,13年連続となる日本人受賞です(イギリスは残念ながら・・・)。
今年は
「5歳児の1日あたりの唾液分泌量の推定」の研究で,
化学賞での受賞です。
受賞者は,渡部茂氏,大西峰子氏,今井香氏,河野英司氏,五十嵐清治氏の5名。
この研究は約30年前の研究ですが,
酸から歯を守るなど唾液の働きに関するその後の研究の礎となり,
口の中の健康を支える唾液研究のスタートラインになったそうです。
なお,30名の5歳児を対象に調べた結果,
1日あたりの唾液の分泌量は平均500mLと推定されました。
また一部ですが,他の賞は,
医学賞はイタリア,オランダチームで,
「イタリアで作られたピザをイタリアで食べた場合,ピザが病気と死を予防できることがあることを示す証拠を集めたことに対して」
・・・イタリアに限定されるようですね。
医学教育賞は,
「“指ならしトレーニング”による単純な動物用訓練法を用いて整形外科手術をする外科医をトレーニングしたことに対して」
経済学賞は「どの国の紙幣が病原菌を運ぶのにもっとも効果的かを検証したことに対して」
平和賞は「痒みをかくことで得られる快感を測定しようとしたことに対して」
心理学賞は「ペンを口で押さえると笑顔をつくることができ,その笑顔でハッピーになる-わけではないことを発見したことに対して」
物理学賞は「ウォンバットはなぜ,そしてどのようにして,四角いフンをするのかの研究に対して」
などなど。
どの研究も非常に興味深いですよね~!
一つ一つ,ゆっくり拝読していきたいと思います。
(は)