医情研通信 Column & Blog

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「からだの不自由な人のからだの一部です」

2019年8月27日

ちょっと前になりますが盆期間中,普段の満員電車から解放され,
ゆったり通勤していると,1頭のラブラドール・レトリバー
視覚障害者の方を先導しながら私の目の前に乗車しました。

駅員さんが「3両目の2番扉です」と車両とドアの位置を知らせ,
ドアが閉まると,視覚障害者の方の指示に従いキチンとお座り。
乗車したのは,ひと駅だけでしたが到着後にドアが開くと,
おそらく慣れたホームなのか,再びそして速やかに視覚障害者の
方を先導していきました。

ほんの数分間。大型犬を目の前に電車に乗るのは初めてだった
ので少々焦りましたが,その盲導犬は車内でも非常に落ち着いた
様子で,到着駅で下車していく姿はとても凛々しいものでした。

盲導犬は,介助犬および聴導犬とともに身体障害者補助犬として
位置づけられ,2018年12月1日現在,941頭が登録されています。

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 H30.12.1現在

視覚障害者の安全で快適な歩行をサポートする盲導犬の定義は,
道路交通法第14条に定める犬であって,政令で定めるハーネス
(胴輪)をつけた犬のこといいます。

身体障害者補助犬については,厚生労働省のサイト上で関連法令,
広報物
などの各種情報が閲覧できます。近年は海外からの旅行者の
増加や,来年にひかえた東京オリンピック・パラリンピックで日本に
来る外国人の中にも身体障害者補助犬を連れた来訪者も多くなる
ことを踏まえてか,昨年発出されたガイドライン,通知のほか
海外から来日される補助犬使用者への対応について(国内向けパンフレット)
などが閲覧できます。

また,同サイト内の一文,
補助犬はペットじゃない からだの不自由な人のからだの一部です。
私はつい犬として見てしまった盲導犬ですが,視覚障害者の方々にとっては,
からだの一部である」ということに改めて気付かされました。

満員電車で出会うことはないかもしれませんが,今度電車であった
ときは,これまでと違う眼で盲導犬に向き合いたいと思います。

(お)
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