我が家では兄妹の猫を2匹飼っています。
先月初めの夏のように暑かった日の夜,メス猫が調子が悪そうにぐったりしていたため,
翌日急いで動物病院へ。
検査をしてみると,暑さによる極度の脱水と,腎臓と尿管に結石があることが判明しました。
その時はすぐに入院し,点滴での治療を行い,2日ほどで退院しました。
それからは週に数回,動物病院に通って輸液を皮下注射してもらっていましたが,
輸液の注射が空いてしまったときに再び症状が悪化してしまい,先日再度入院しました。
2度目の入院では,長めに治療を行い血液検査の数値を改善できるところまで下げよう,
という方針で,1週間ほど入院しました。
そして検査の数値も落ち着き,先週末,無事に退院できました。
一安心して家に帰ってきた後に,ふと今回の入院の診療内容の明細を見てみると,
何やら聞き覚えのある名前が2つ。
「ネスプ」
「ソルアセトF」
いずれも薬価基準に収載されている医療用の医薬品です。
動物病院では,動物専用の医薬品だけが使われているのだと思っていましたが,
それだけでは十分な治療ができないということで,ヒト用の医薬品を使うのが一般的なようです。
「
ネスプ」といえば,先日バイオセイム製品が薬価収載されて話題になっている造血薬です。
(バイオセイムについては1年前ぐらいにブログで取り上げていたみたいです。 「
バイオセイム?ABS?」)
また「
ソルアセトF」は輸液(酢酸リンゲル液)ですね。
それぞれの数量と単価を確認すると,
「ネスプ」:数量1 単価
3,240
「ソルアセトF」:数量1本 単価
2,160
となっていました。
数量と単価からして,「
ネスプ」については,恐らく
「
ネスプ注射液15μgプラシリンジ(YJコード:3999425S6024,薬価:
3,280)」,
「
ソルアセトF」は自宅での注射用で500mLの製品なので,
「
ソルアセトF輸液(500mL1袋)(YJコード:3319557A2036,薬価:
130)」
であると思います。
動物病院では,独占禁止法により獣医師団体(獣医師会等)が基準料金を決めたり,
獣医師同士が協定して料金を設定したりすることが禁じられており,医薬品や各診療に
かかる料金を施設ごとに定める「
自由診療」が行われています。
そのため,公定価格として医薬品に設定されている薬価と,動物病院での金額には差があり,
経営的な側面からも,それぞれの医薬品の状況(納入価や利益率等)によって単価が設定されて
いるようです。
獣医さんにこの辺りの金額のことを聞いてみようかとも思いましたが,そんなマニアックなところを
気にしてしまうクレーマー的な飼い主と思われるのは嫌なので,聞くのはやめておいた方がいいですね。
(と)