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橘始黄

2016年12月6日

先日,静岡在住の友人からみかんをお裾分けしてもらいました。
暖かくした部屋でみかんを剥いていると,冬の訪れをしみじみ感じます。


古代中国では,四季を6つに分けて
二十四節気(にじゅうしせつき)と呼びます。
いわゆる立春,啓蟄などがこれにあたり,
さらにこの二十四節気を初侯・次候・末候に分けたものを
七十二候(しちじゅうにこう)というそうです。
生まれは中国の暦ですが,日本では江戸時代に改訂されています。

略本式の七十二候では,12月2日から,今日6日までを
「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」というそうです。
橘の葉が黄色く色づき始めるさまを表しています。

橘とは日本固有の柑橘類の一種。いまでは絶滅危惧種のようです。
こうして暦の中に取り入れられていることを考えると,
柑橘類が日本人に古くから親しまれてきたことが窺えますね。
この「橘」によく似たウンシュウミカンの皮を乾燥させたものは,
生薬として用いられ,「陳皮」と呼ばれます。
日本薬局方では,陳皮は「ウンシュウミカンCitrus unshiu Marcowicz又は
Citrus reticulata Blanco (Rutaceae)の成熟した果皮」と説明されています。



みかんの皮の手軽な利用法としては,皮を乾かして湯船に入れるみかん湯や
皮を煮詰めるみかん水などがあり,皮に含まれる
豊富なビタミンを摂取するのに良いそうです。
(作り方はこちら


今年もみかんをお供に,無事に一年を終えることを目標にして
残りのひと月を過ごしたいものですね。

(い)
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